インターネットは自由という名の悪魔だった。

最近インターネットは殆どのユーザにとって害悪でしかないのではと思うようになってきた。

 

インターネットはほしいものにアクセスでき、自由で双方向性のあるコミュニケーションが可能となった。

 

しかしそれらを上手に利用できるのはごく僅かな人間で、ほとんどの人間には副作用として悪いものしか生み出していない。

インターネット世代と言われている多くの若者はテレビ・新聞を観ないでインターネットばかりと言われているが、それらの多くはインターネットの自由性がより視野を狭くし、TVや新聞などある程度まとまった質の高い(それらのユーザは情報操作されたとや揶揄している)情報を取得することをせず自然と自らの殻にこもった情報しか選択しなくなる。

さらに最近は芸能人や有名人などが双方向コミュニケーションの場としてのTwitterニコニコ生放送を利用するようになり、炎上案件が多発している。

例えば田村淳や岡村隆史などがユーザからの批判コメントを取り上げ話題になっているが、これらは今までは事務所というフィルタに通されたものが直接(しかも手軽に)届くようになり、未然に防がれていた火種をダイレクトに受け取れるようになってしまったことが原因である。後はhitode909さんみたいにインターネットおじさんみたいな人が嵐のように批判して去っていく案件が多発する。

これらに共通することは大抵のユーザは自分で正しい情報を選択することが出来ず、自分の都合の良い情報のみを受け取り、その場の勢いで対象の人物に間違った意見を述べてしまうということだ。

 

これらのユーザはたちが悪いことに、そういった間違った情報や偏った情報を鵜呑みにするだけでなく、自信で消化するだけでなく、拡散・炎上させようとすることだ(しかも大抵の場合はそれを無意識に行なっている)。

 

このような点からインターネットは未熟・発展途上等と言われているが、個人的にはもう十分に発達しているし、一般ユーザにリーチしていると思う。

 

問題は、大抵の人がその自由過ぎるインターネットを利用しきれていないからだ。酒を飲んでも飲まれるなというようにインターネットに飲まれている人が大半なのである。

中国にはグレートファイアーウォールという情報統制の機能があるが、(その機能に関してはどうあれ)そういった試みは結構面白く、自由過ぎるインターネットをしっかり利用できる人間が少ないという問題をある程度カバーしてあげるという事が現状の課題だと思う。

Yahoo!Japanのポータルなどは実はそのようなポジションとして一役買っていると思っており、ある程度リテラシーに低いユーザのブラウザは起動画面がヤフートップだったりして、それがインターネットの入り口だと思い込んでいるケースがある。ヤフーのトップページはある程度情報の整理された新聞の一面的な機能を果たしているため、偏った情報を選択するケースが少ない。(こういうユーザは選択すら出来ないことが多分にあると思うが)

 

だが現在のインターネット帖の炎上案件を見れば分かるようにこれだけでは足りていない。インターネットには入り口が必要なのではないかと思う、そこを通れば誰もが自由にアクセスすることが出来る入り口が。

入り口には新聞のような質の高い絞られた情報が並んでおり、そこを通れば後は自由にやってくれ。そんな機能が必要なのではないだろうか。そのようなものがないとテレビや新聞の代わりになるメディアといえる日は来ないと思う。

 

インターネットで有名な偉い人でも「ネットは自由でなくてはいけない!自由最高!」といってる人が結構いるが、現実は自由を使いこなせるユーザの方が少ないということを認識してテレビや新聞がない、メディアがインターネットだけになった世界でもちゃんと生きていけるような仕組みが無い限りインターネット(笑)のままだと思う。

 

むしろこういった問題に今のテレビや新聞業界のチャンスがあると思うし、今は個々にしかそれらのメディアにチャンスは無いとも思う。

 

インターネットは自由だし、その自由を制限することは誰にも止められない。これは妄想で叶うことのない悪夢だからだ。